動物、生物を使った表現

eager beaver 頑張り坊や

ビーバーがその習性として、巣を作るために一生懸命働くことはよく知られている。eager beaver とは、ビーバーのように、あくせく仕事をする人のことをいう。例えば、”Roy is an eager beaver when it comes to exams.”(ロイは試験となると目の色を変えて勉強するんだ)のように使う。
この eager beaver は、褒めことばとして使われることもあるが、多くの場合「やりすぎ」という皮肉や非難を含んでいる。”Bill is acting like an eager beaver. He is secretly trying to attain a promotion.”といえば、「ビルは点取り虫だぜ。ひそかに出世をねらってるんだ」という意味だ。

pig out バカ食いする

ブタの食べるしぐさを連想させる pig out は、食べ物や飲み物を、まるで底無しの胃袋をもっているかのように食べたり飲んだりすることを意味する。”I feel sick because I pigged out this morning.”(朝から食べ過ぎて気持ち悪いよ)などと使う。何かを食べ過ぎたとき、例えばピザを食べ過ぎたといいたい場合は、pig out on pizza と、on を付ける。
また、pig の代わりに pork を使うこともある。例えば、”Let’s pork out tonight.”(今晩は食いまくろうぜ)などどいうことができる。

Cat got your tongue? どうして黙ってしまったの?

今まで話し続けていたのに、急に黙ってしまった相手に、話を促すのに使われる一言が、”Cat got your tongue?”だ。「ネコが君の舌を取ってしまったの?というのが文字通りの意味なので、ユーモラスな感じがある。よく、”Oh, what’s the matter? Cat got your tongue?”(おやおや、どうしたの?急に黙り込んじゃって)というように使われる。
これは、友達同士で冗談っぽく使うのは問題ないが、目上の人や、初対面の人に対して使うのは失礼な感じを与える。その意味で、使うには注意が必要な表現だ。

It’s the cat’s meow. ああ、素晴らしい!

meow というのは、猫の鳴き声「ニャーオ」を表す擬声語である。だから、cat’s meow は「猫のニャーオ」というわけだが、スラングでは、「感激するほど素晴らしい物(人)」という意味になる。例えば、相手のドレスを褒めるのに、”What a beautiful dress! It’s the cat’s meow!”(なんてきれいなドレスなんでしょう! すごくすてきよ)などと用いる。
meow の代わりに、whiskers(ひげ)、pajamas(パジャマ)、eyebrows(まゆげ)などを使うこともある。”Listening to her old songs again is the cat’s pajamas.”(彼女の懐かしい歌声を聞くなんて、感激だ)という具合だ。

copycat まねばかりする人

日本語では「猿まね」というが、英語では「猫まね」ということになる。つまり、copycat は、他人のすることや、作ったものをまねする(したがる)人のことを指すスラングなのだ。人のまねばかりするヤツには、”Copycat!”(まねっ子!)と言ってやればいい。ただし、このスラングは主に子どもが使うものだ。大人が使っても構わないが、相手をからかう気持ちや軽蔑の気持ちを含むことが多いので、気をつけよう。
また、copycat を形容詞のように用いることもある。例えば、copycat inventor は「人の考案したものをまねをする発明家」となるし、copycat crime は「(他の犯罪を)まねた犯罪」ということだ。

clam up 黙り込む

clam は、はまぐりなどの二枚貝のことである。従って、clam up は貝のように口を閉ざして、「絶対に口を開かないぞ」というニュアンスがあり、頑固さを感じさせるスラングだ。”Why did you clam up when you saw them?”(彼らを見たとき、どうして黙り込んだんだ?)のように使う。
また、clam は「口を割らないヤツ」という意味の名詞としても使うこともある。”He’s a clam! He wouldn’t say a word.”(なんて口の堅いやつだ!一言もしゃべろうとしない)という具合だ。

night owl 宵っ張り

夜遅くまで起きて趣味に高じたり、あるいは仕事をする、いわゆる「宵っ張り、夜行性人間」のことを night owl という。owl とは「ふくろう」のことだ。ただし、熱心さを表す褒め言葉ではなく、多くの場合、非難の気持ちを含んでいる。
“He’s a real night owl! He stays up all night playing computer games or watching movies.”(彼って本当に宵っ張りね。一晩中起きてコンピュータゲームをしたり、映画を見たりしてるのよ)などと使う。ちなみに、朝早く起きて、活動を始める「朝型人間」は、morning person と呼ぶ。

a can of worms やっかいな問題

直訳すると「缶入りの(みみず、うじ虫などの)虫」と気持ち悪い意味になる。誰だってそんなものいらないし、あっても開けたくはない。a can of worms は一種の比喩で、できれば触れたくない「厄介な問題」を指すスラングなのだ。a bag of worms と言うこともある。
“I don’t want to open up a can of worms.”(厄介な問題には、首を突っ込みたくない)や”Let’s not open up a can of worms here.”(今ここで、厄介な問題を議論するのはやめようよ)などと使う。

in the dog house 嫌われて

『摩天楼はバラ色に』(1987年/米作品)には、上司が主人公に仕事の指示を与えるため、”I have got to get that report by the end of the day, Art, or you’re in the dog house.”(今日中にレポートを用意するんだ、アート。そうしないとお前とはこれまでだ)というシーンがある。
このin the dog houseには、上司と部下、妻と夫など、何らかの力関係が暗示されている。夫が妻の機嫌を損ねたときなどは、He’s in the dog house. (彼は嫌われている)というのがぴったりだ。

wild goose chase 雲をつかむような(無駄な)追求、期待

映画『ダイ・ハード2』(1990年/米作品)では、ブルース・ウィリスふんする主人公のマックレーンが、麻薬の売買を見かけたと2人の警察官に話そうとする場面がある。ここで、”This may sound like a wild goose chase, but I think I saw …”(雲をつかむような追求に聞こえるかもしれないけど、見かけたんです…)とwild goose chaseが使われている。

catnap ひと眠り

『透明人間』(1992年/米)では、泥酔している男を引き連れてタクシーに乗り込んだ透明人間が運転手に、”I’m going to take a little catnap. Can you wake me up when we get to the bridge?”(俺はちょっとひと眠りするから、橋の所に着いたら起こしてくれ)というシーンがある。運転手には透明人間は見えないので、これを酔った男の言葉と思い込んだ運転手は車を出してしまうのだ。

fight like cats and dogs 大げんかをする

『メリー・ポピンズ』(1964年/米)でこの表現が見られる。メリー・ポピンズ(ジュリー・アンドリュース)がやって来て以来、バンクス家は雰囲気が変わり、お手伝いのエレンも明るくなった。”She and Cook usually fight like cats and dogs, but today …”(彼女[エレン]とクックは普段あれほどケンカしているのに、今日はね…)、とうれしそうに奥様が言うシーンがある。

gobble like a hog 豚のようにガツガツ食う

『風と共に去りぬ』(1939年/米作品)では、黒人の家政婦マミーがスカーレットに、”You can always tell a lady by the way that she eats in front of folks like a bird. And I ain’t aiming for you to go to Mr. John Wilkes’ and eat like a field hand and gobble like a hog.”(淑女というのは、人前で小鳥のようにつつましく食べる姿で見分けられるもんだ。ジョン・ウィルクスさんのところで作男のように食べたり、豚のようにガツガツ食べたりしねえでくだせえましよ)と注意する場面がある。

See you later, alligator. バイバイ(ダジャレ的な別れのあいさつ)

『愛に迷った時』(1995年/米作品)では、飲み屋で女友達と飲んでいる夫を、娘と一緒に目撃した妻が、怒って帰ろうとし、娘を車に乗せる。そこで夫が、ばつの悪い顔をしながら”See you later, alligator.”(バイバイ、アリゲーター)と言うと、娘は仕方なく”After while, al―I mean, crocodile.”(じゃあね、アリ…じゃなくて、クロコダイル)と応じる場面がある。

bookworm 本の虫

『ロボコップ』(1987年/米)では、銃を持った男がガソリンスタンドで強盗を働くが、それまで航空幾何学の本を熱心に読んでいたアルバイトの学生は驚き、たじろぐばかり。すると、押し入った強盗は “Give me all your money, bookworm, or I blow your brains out.” (金を全部よこせ、本の虫くん、さもないとお前の頭をふっとばすぞ)と、からかうように学生を脅している。

party animal パーティー大好き人間

『ルーカスの初恋メモリー』(1986年/米)では、ルーカス(コリー・ハイム)が、初恋の相手マギーをダンスパーティーに誘おうとするが、彼女はフットボール部の主将(チャーリー・シーン)と恋人のように寄り添っていた。パーティーへ一人で出掛けようとするルーカスに、マギーは心配げに声を掛けるが、彼は “Hey, I’m a party animal.” (ねぇ、僕はパーティーが大好きなのさ)と強がるのだ。