感情や気持ちに関する表現

Bingo! やったぜ!

まずは日本でもおなじみの「ビンゴゲーム」から出てきたことば Bingo! を紹介しよう。各自がランダムに並んだ数字のカードを持ち、数字が次々と読み上げられるのを聴きながら自分のカードのその数字に印をつけていく。縦、横、斜めのいずれかの一列を早く並べられた者の勝ちというゲームだ。このゲームでは数字が並んだところで”Bingo!”というのだが、このゲーム感覚がカッコイイ(?)わけだ。何かが見事にうまくいったときや相手が何かを言い当てたときなど、”We’re done!”(やった!)や “That’s right!”(その通り!)の代わりに”Bingo!”という。例えば、”Do you want to get a doughnut?” “Bingo!”(「ドーナツ食べたいんでしょ?」 「ピンポン!」)という具合。映画『トップガン』では相手の戦闘機を見事撃墜したときにも、”Bingo!”というセリフが出てくる。

dis いやな気持ちにさせる

「裏切る、失望させる、(恋人を)ふる」など、「人をいやな気持ちにさせる」という場合に使われる動詞である。それもそのはずで、このスラングは disrespect(軽蔑する)、disregard(無視する)、disappoint(失望させる)などの接頭辞からきているからだ。
例えば、きょうは早く帰ろうと思っていた人に、残業しなければ終わらないどの仕事を持ってくる上司がいたとしよう。その人は同僚に、”I bet he’s dissing me.”(きっと彼は俺に嫌がらせをしているんだ)のように言うだろう。
また、このことばは名詞としても使うことができる。例えば”I got a goose egg in the final exam. It was a total dis.”(期末試験で0点を取ってしまった。本当にがっかりしたよ)のようにいう。goose egg は、その形からわかるように0点のことを指すスラングのひとつだ。

You got me. わかんない、参ったな

人に何かを聞かれて答えられないときや、痛い所をつかれてことばを返せないときに言うひとことが、You got me. だ。映画『卒業』で、父親に”Would you tell me what those four years of college were for?”(4年間の大学生活というのは、一体なんのためだったのか言ってくれないか?)といわれて、息子が”You got me.”(こいつは参ったな)という場面がある。
同じような状況で、Beats me. ということばを耳にすることがある。これは You got me. とほとんど同じ使い方ができる。

Look who’s talking. よく言うよ、君だって同じだろ

相手から注意や非難をされたとき、「よく言うよ、君だって人のこと言えないだろ」と言い返すセリフがこれだ。”I cheated? Look who’s talking!”(僕がカンニングした? 君も同じだろ!)などと使う。
映画『卒業』の中で、パーティーの前座として”I’ve got a few words to say.”(ひと言申し上げます)と言うと、周りから”You always do!”(おまえはいつもそうだ!)とヤジが飛ぶ。それに軽く応じて、”Oh, ho, ho! Look who’s talking!”(おやおや、よくおっしゃいますね)というやり取りがある。
このフレーズは、友だちに対して冗談っぽく言うのがルールだ。決して真剣に相手に抗議する表現ではない。

Awesome! スゴイ! 驚きだ!

awesome はもともと、「畏敬の念を起こさせる、荘厳な」という意味なのだが、アメリカの若者の間では、何かとてつもなくすごいこと、感動するくらいすばらしいこと(もの)を指すスラングの一つになっている。例えば、”Is this your car? Awesome!”(これ君の車かい? すごいじゃん!)のように一種のほめことばとしても使うことができる。
ただ使い方によっては、誇張した感じに聞こえることもあるし、また逆の意味で「ひどい、むちゃくちゃだ」ということになる。映画『ドク・ハリウッド』では、”Awesome! Who thrashed the fence?”(まったくひどいね! だれが柵を壊したんだ?)というセリフが出てくる。

That does it! もう我慢できない!

いやなことが何度か続いたあとで、「これ以上我慢できない」と怒りを表すスラングが、That does it! だ。”That does it! Why do I have to tell you the same thing over and over again?”(もう嫌!何度同じこと言わせるの!)などと使う。
相手に対する怒りを表すだけでなく、ときには不可抗力へのいらだちの気持ちを表現するのにも使える。”That does it! The battery is dead again. I charged it only yesterday.”(嫌になっちゃうよ。また、バッテリーが上がっちまった。きのう充電したばかりなんだぜ)という具合だ。

None of your business. 余計なお世話だ。

『ゲッティング・イーブン』(1994年/米作品)では、少年ティム(マコーレ・カルキン)が、盗みをたくらむ父親たちの計画書を見つけて、「これは何?」と聞く。慌てた男たちの一人が”Oh, that’s … none of your business. Plans for a cake.”と答えている。また、似た表現として、”It’s none of my business.”も覚えておこう。これは「私の知ったことではない」という意味だ。

What a drag! 嫌だなあ!

『恋人までの距離』(1995年/米)では、列車の中で知り合ったジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌが食堂車で話す場面がある。彼女が”I think this is Vienna. You get off here, no?” (ここがウィーン駅だと思うわ。ここで降りるんじゃなくって?)と言うと、彼は”Yeah, what a drag!”(ああ、嫌だな!)と答えている。

I’m not into it. 興味ないよ

『フリー・ウィリー』(1993年/米)では、主人公である孤児のジェシーが里親と初めて対面する場面で、里親のアニーが「コンピューターに興味ある?私は習ったばかりだから、教えてあげられるわよ」と声を掛ける。だがジェシーは”I’m not into it.”(興味ないね)と素っ気なく答えている。