学校では学べない、このフレーズ!

Attaboy!/Attagirl! いいぞ、よくやった

子どもが一生懸命練習した結果、とうとう自転車に乗れたとしよう。それを見ていた父親は「やった!いいぞ!」と叫んでしまうに違いない。そんな状況で使われるのが Attaboy! なのだ(女の子であれば Attagirl!)。何か素晴らしいことができた相手を褒めたり励ますときに、思わず興奮して叫んでしまうひと言である。Attaboy!/Attagirl! はもともと That’s the boy !が発音上、詰まってできたフレーズ。That a boy !や Thattaboy!/Thattagirl!と書かれる場合もある。これとよく組にして使われるのが、Come on! だ。”Come on! Come on!”(さあ、いけいけ!)と励ましの声をかけた相手が、それに応えてうまくできたら、”Attaboy!/Attagirl!” と大きな声で称賛する。これが英語流の応援の仕方だ。

Give me a break. いい加減にしてくれ

細かいことをくどくどいう人に、”Give me a break.”といえば、これは「いい加減にしてくれ」という感じである。例えば”Do I have to do this and this, and this? Oh, give me a break.”(おれがこれと、これと、これをやらなきゃならないのか?おい、勘弁してくれよ)のように使う。
このように Give me a break. はいら立ちやあきれた気持ちを含んでいることが多い。ときには、”That’s stupid!”(ばかげたことだ)といったニュアンスさえもつことがある。友人同士なら問題ないが、目上の人に対してや、フォーマルな場面では使わないほうがいいだろう。

Get out of here. ふざけないでくれ

“Get out of here.”といっても「出て行け」という意味だけではない。ときには”I can’t believe it.”(信じられない)という意味で使われることがある。あまりにもバカげた話を聞かされたときに、「あきれてものが言えないよ」という感じで使う。映画『ダイ・ハード2』には、やや下品な口調になっているが、”Get the fuck outta (= out of) here,”(ふざけんじゃねーぞ)というセリフがある。
また相手の質問に対して、強い打ち消しの答えとして使うこともある。”Is that your girl friend?” “Get out of here!”(あれがあなたのガールフレンド?)(まさか!)という具合だ。

Gimme five. やった、手を出して!

スポーツ選手が得点をしたときに、お互いに手のひらを叩き合うことがある。この動作は、スポーツに限らず、若い人たちの間でよく見られる。何かうまくいったときや同意したときなど、仲間同士で”Gimme (Give me) five!”といって、手を叩き合いながら喜びを分かち合っているわけだ。さらに片手では物足りない気分のときには、両手で叩き合うこともある。その場合は”Gimme ten.”といえばいい。つまり、five や ten は指の本数なのだ。
映画『レインマン』では、”Come on, gimme five, Ray! That’s a great idea! Gimme five!”(よし、手を出せ、レイ! すごくいい考えだぞ。手を出しな!)というセリフがある。

Hang in there. がんばってね

試合やテストなどを控えている人と話をして、「それじゃ、がんばってね」といって別れることがある。そのような状況にぴったり合う表現が、”Hang in there.”だ。hang in は「あきらめないで、最後まで頑張り通す」という意味である。また、このことばを人からいわれたら、”Thanks. I will.”(ありがとう、頑張るよ)と答えればいいだろう。映画『プラトーン』に”Hang in there. You’re gonna make it.”(頑張れ! きっと成功するよ)というセリフがある。

Fat chance. 見込み薄だね

fat chance とは、そのまま訳せば「十分な(太った)見込みがある」ということになる。しかし話し言葉では、それが反対語に使われ、「見込みが薄い」「期待できない」という意味になるのだ。例えば、”Next year the Bay Stars will win the pennant.”(来年はベイスターズがペナントで優勝するだろうね)”The Bay Stars? Fat chance.”(ベイスターズだって? 見込みないよ)という具合だ。
映画『赤ちゃんはトップレディがお好き』には、”You thought that I was pregnant? Fat chance.”(私が妊娠していると思ったの? そんなこと期待できないわ)というセリフが出てくる。

What’s the catch? 何を企んでるんだ?

「うまい話には罠がある」ということばがある。相手の言ったことを、額面通りにとらえることができないときに用いる便利なフレーズが、”What’s the catch?”だ。
catch は、「落とし穴、罠」という意味がある。”Do you want to make some easy money?”(たやすく一儲けしたくないか?)”What’s the catch?”(ほう、何を企んでいるんだい?)という具合に使う。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART 2』には、”So I say, ‘What’s the catch?’ He says, ‘No catch, Just keep it secret.'”(それで俺は「何を企んでる?」と言った。ヤツは「何も。ただ、誰にも話すなよ」と言うんだ)というセリフがある。

Kind of. まあ、そんなところかしら

Kind of. は、相手の問いかけに、あいまいに答えたいときや、適切な表現が見つからないときに使える便利な応答表現だ。男性よりも女性が多く用いる。たとえば、”Do you see him often?”(彼とはよく会うの?)”Well, kind of.”(ええ、まあ)という具合。
映画『卒業』には、”I guess you lost interest in it over the years then.”(ということは、年が経つにつれて、だんだんそれに興味がなくなってきたってこと?)”Kind of.”(まあ、そんなとこ)というやりとりがある。

Don’t blow this! ヘマをするな!

動詞 blow には「吹く」のほかにもいろいろな意味がある。ここでは、「(計画やチャンスなどを)台なしにする」という意味で使われている。だから、Don’t blow this. は相手に「ヘマをするな!」と注意を促う表現になるわけだ。映画『クレイマー、クレイマー』では、上司が部下に、”This is important. Don’t blow this.”(これは重要な仕事だ。ヘマをするなよ)と忠告するシーンがある。
また、That was the last chance and you blew it. (これが最後のチャンスだったのに、君はズッコケちゃったんだね)のように過去形でも使える。

Bite your tongue! ことばを慎みなさい!

bite one’s tongue は、「(本当に言いたいことを)ぐっと耐える、本音を言わないでおく」という意味。だから、Bite your tongue! は、「ずけずけと言いたいことを言うな!」、「そんな恐ろしいことを言わないで」と、相手の無配慮な言動や発言に注意を促すときに使う。映画『恋に焦がれて』では、母と娘の間で、”For god’s sake, Sherry, you’re 17 years old.”(お願いだから、シェリー、お前はまだ17歳でしょう)”Then I’ll have an abortion.”(なら、中絶する)”Bite your tongue.”(不謹慎な!)というやりとりがある。
また、”I could have bitten my tongue off.”なら、「そんなこと言わなければよかった」ということになる。

What gives? 何事だ?

What gives? は、何かトラブルや悩みをかかえていそうな相手に「どうしたんだ?」「何事だ?」と話しかけるときに使うスラングだ。”Hey, what gives?”(おい、何事だ?)”We had a little misunderstanding and Carol was a little upset. But it’s OK.”(ちょっとした誤解があって、キャロルが少しむくれていただけさ。でも、もう大丈夫)というように使う。
この表現は、日常のあいさつとしても用いられる。その場合は「よう」「どうだい?」といった気軽な仲間うちの表現になる。

Cool! イカすぜ!/すてきね!

Cool! は格好いいもの、好感の持てるものを指して、「イカすぜ!」「すてきね!」という気持ちを表すスラングだ。例えば、”Look at these Rollerblade skates that I bought when I was in California.”(カリフォルニアにいたときに買ったローラーブレードを見てくれよ)”Cool! Can I try them?”(イカすぜ! ちょっとやってみていい?)という具合に使う。
このCool! は1960年代から70年代にかけて流行したが、80年代の始めくらいからあまり使われなくなっていた(ちなみに Bad! を Cool! と同じ意味で使うのがはやった)。が、最近になって復活して、若い人が好んで使っている。

Chill out! 落ち着いて!

chill とは、「冷やす」という意味の動詞だ。激怒した頭を「冷やす」という意味から、Chill out! という表現ができた。「落ち着いて」「そんなに怒らないで」と言いたいときに使う。同じ意味で Cool down! という表現もある。
“I wish those kids would stop making so much noise. They’re driving me crazy.”(あの子たち、うるさくするのをやめてくれないかなあ。気が狂いそうだ)”Oh, chill out! They’re only five years old. Let them have fun.”(まあ、落ち着いて! まだ5歳なのよ。楽しませてやりなさい)のように使う。

Get a life! 一人前になれ!

例えば、ぐうたらな生活をしている息子を、親が説教するときに使うのがこのことば。いい歳をして定職にも就かないでいる人には、”Get a life! You’re 36 years old! You should have started a career by now.”(しっかりしろよ。お前は36歳だぞ。今ごろはちゃんとした仕事を持ってるべきなんだ)などと言って戒めるのもいい。
もともとは1960年代にヒッピー族に対してよく使われていたフレーズ、”Get a job!”(仕事を持て!)に代わって、今ではこの表現が使われるようになっている。

Third time lucky. 3度目の正直さ。今度はうまくいくよ。

『マーヴェリック』(1994年/米作品)では、主人公たちがインディアンの大軍の襲撃を受け、いけにえを差し出すよう求められる場面がある。メル・ギブソンふんするマーヴェリックは、自らいけにえになると申し出て、”I’ll go, but it’s OK. Third time lucky.”(おれが行く。大丈夫だ。今度はうまくいくさ)と勇敢ぶるのだ。しかしこれは、マーヴェリックがインディアンたちと仕組んだ芝居だったのである。

Check it out! 見ろよ! すごい!

『リッチー・リッチ』(1994年/米作品)では、大富豪の息子リッチー(演じるのはマコーレー・カルキン)が地元の野球チームの子どもたちに近づいていく場面がある。スーツ姿に大きな乗用車でやって来たリッチーを、”Hey, guys. Check it out! Ha ha ha ha.”(おい、みんな。見ろよ。ハッハッハッハッ)と子どもの一人がばかにするのだ。

What’s the big idea? どういうつもりだ?

『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』(1993年/米作品)では、映画館で映画を1本観終わった後、抜け道を使って別の映画館へ行き、もう1本別の映画をただ見しようと誘うフランシスに、妻のジョージアが、”What’s the big idea, Francis?”(どういうつもりなの、フランシス?)という場面がある。そこで夫は「今日は暑いし、1本のお金で2本見るのさ」と答えるのだ。

Cut it out! よせ、いい加減にしろ!

ただしこの言葉は、相手のためになるからではなく、自分に降りかかった迷惑を追い払うために使われることが多く、「うるさい」「くどい」などの不快感を暗に示している。
『ジングル・オール・ザ・ウェイ』(1996年/米作品)には、テレビドラマのヒーロー、ターボマンのまねをして遊ぼうとする子どもがふたり、どちらがターボマン役をするのかをめぐって言い争うシーンがある。そこで、台所でクッキーを焼いていた母親が、”Hey, hey, hey. Cut it out!” (ほら、ほら、ほら。いい加減にやめなさい)と注意している。

Give it a shot. やってごらんよ

『好きといえなくて』(1996年/米)では、ユマ・サーマン演じるドナと彼女の女友達のアビーが、ある一人の男性にアタックしてみたら、と互いに譲り合う場面がある。アビーに”You should give it a shot.”(やってごらんなさいよ)と言われたドナは、”You should give it one more shot, Abby.” (あなたこそ、もう一度やるべきよ)と言い返している。

Take a hike! どこかへ行っちまえ!

『ティン・カップ』(1996年/米)では、ゴルファーのディビッドが、トーナメントでケビン・コスナー演じるロイをキャディーに雇う。だが、試合の途中、難しい位置からボールをグリーンに乗せられるかで口論となり、「できる」と主張したロイがクラブを握ることに。そして彼が見事にグリーンに球を乗せてしまうと、面白くないディビッドはロイを呼びつけ、”Take a hike.” (どっかへ行け)と彼を首にしてしまうのである。

Make it snappy! グズグズするな!

『ドタキャン・パパ』(1996年/米)では、父親がわが子とその友達をバンに乗せて、学校に送っていく場面がある。ところがそのバンに強盗犯が乗り込み、子どもたちをバンから降ろそうとする。その際、犯人が、乗っていた女の子に”Make it snappy.”(グズグズするな)と言うと、その子が”This is snappy.”(これで急いでるの)と言い返しているのが面白い。

No offense. 気を悪くしないで

『マイケル』(1997年/米)では、新聞記者のヒューイがドロシーに、女性の目から見て天使のマイケル(ジョン・トラボルタ)に魅力を感じるかと尋ねるシーンがある。それに対しドロシーは、”How should I know? I’m not the least bit attracted to him. No offense, Michael, but I’m not.”「どうして私に分かるっていうの?私は、これっぽっちも彼に魅力を感じないわ。気を悪くしないでね、マイケル。でも私は全然なのよ」と答えている。