社内ナレッジ検索AIをDifyで構築する方法

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社内の膨大な資料やマニュアルから必要な情報を探すのって、本当に大変ですよね。「あの資料、どこにあったっけ?」「前に見た手順書が見つからない…」なんて経験、誰にでもあると思います。そんな悩みを解決してくれるのが、社内ナレッジ検索AIです。

最近話題のDifyというツールを使えば、プログラミングの知識がなくても簡単にAI検索システムを作ることができるんです。今回は、初心者の方でもわかるように、Difyを使った社内ナレッジ検索AIの構築方法を詳しく解説していきます。

Difyとは?社内ナレッジ検索AIを簡単に作れるノーコードツール

Difyは、誰でも簡単にAIアプリケーションを作れるノーコードプラットフォームです。「ノーコード」というのは、プログラムを書かずに視覚的な操作だけでシステムを構築できることを意味します。従来なら専門的なプログラミング知識が必要だったAI開発が、まるでパズルを組み立てるような感覚でできちゃうんです。

特に社内ナレッジ検索の分野では、Difyの威力が発揮されます。例えば、人事部の就業規則、営業部の提案書テンプレート、技術部のマニュアルなど、部署ごとに散らばった情報を一元化して検索できるシステムが作れます。従来の検索機能と違って、AIが文脈を理解してくれるので、「有給の取り方」と検索すれば、就業規則の該当部分だけでなく、申請フォームや承認フローまで関連情報を教えてくれるんです。

Difyの最大の魅力は、その手軽さにあります。クラウド版なら登録するだけですぐに使い始められますし、オンプレミス版も用意されているので、セキュリティが気になる企業でも安心です。料金も基本的な機能は無料で使えるため、「まずは試してみたい」という企業にもぴったりです。

実際にやってみよう!Difyでナレッジ検索AIを構築する手順

それでは、実際にDifyを使って社内ナレッジ検索AIを作ってみましょう。まず最初に、Difyの公式サイト(dify.ai)にアクセスしてアカウントを作成します。メールアドレスとパスワードを入力するだけで、すぐに始められます。ログインしたら、ダッシュボードから「新しいアプリを作成」をクリックして、「ナレッジベース」タイプを選択しましょう。

次に、検索対象となる資料をアップロードしていきます。Word文書、PDF、テキストファイルなど、様々な形式のファイルに対応しています。例えば、「社員ハンドブック.pdf」「営業マニュアル.docx」「FAQ集.txt」といったファイルをドラッグ&ドロップするだけでOKです。アップロードが完了すると、Difyが自動的に文書を解析して、検索しやすい形に変換してくれます。この処理には数分かかることがありますが、コーヒーでも飲みながら待ちましょう。

最後に、検索AIの動作をカスタマイズします。「設定」メニューから、回答の口調(丁寧語、フランクな感じなど)や、検索結果の表示方法を調整できます。例えば、「社内の新人向けに優しく説明する」「簡潔に要点だけを答える」といった具合に、用途に応じて調整可能です。設定が完了したら「公開」ボタンを押せば、あなただけの社内ナレッジ検索AIの完成です!URLが発行されるので、それを社内で共有すれば、誰でもブラウザから利用できます。

いかがでしたか?Difyを使えば、想像以上に簡単に社内ナレッジ検索AIが作れることがわかったと思います。プログラミングの知識は一切不要で、普段パソコンを使っている方なら誰でも挑戦できる内容です。

社内の情報共有が効率化されれば、「資料を探す時間」が「価値を生み出す時間」に変わります。新入社員の研修時間短縮や、ベテラン社員の知識の属人化防止にも大きく貢献するでしょう。まずは小さな範囲から始めて、徐々に対象資料を増やしていけば、立派な社内ナレッジベースが完成します。ぜひ一度、Difyを試してみてくださいね!


投稿者:吉成雄一郎:株式会社リンガポルタ代表取締役社長。AIを活用した新しい教育システムの開発に従事。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジ修了。専門は英語教授法。英語に関する著書多数。さまざまな英語教材や学習システムを開発。